海の恋人は山の中?

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 ご紹介するのは環境問題のさきがけとなった本で、これからの日本の環境問題や自然との共生を考える人にとっては、入門書としても必須の本です。

 この記事を書いている私の出身地である一関市から大船渡線に乗り、一時間足らずで気仙沼にゆくことができます。途中の車窓から左側に見える山が室根山で、その頂上に登ると眼下に太平洋を一望できます。その気仙沼湾の中に突き出しているのが唐桑半島で、半島というには小さすぎるその根っ子の部分に、さらに小さな舞根湾が生息しています。

 その弱ってしまった湾を再生するためには川をきれいにしなければなりません、そのためには川の上流の室根山をきれいにする必要があります。そこで、室根山での植林運動を地域の人達とはじめたのが筆者の畠山重篤さんでした。

 そこから「森は海の恋人」いう伝説的な言葉が生まれました。

 畠山さんが小さい頃、舞根湾に流れ込む家のそばの渓流では、直径5センチメートル以上の太さのうなぎが採れたといいます。それが5センチどころか、ほとんど、うなぎを見かけなくなってしまいました。川がやせてしまったのです。

 その結果、海の果実ともいえる、牡蠣もやせてしまったのです。それを解決しようと、畠山さんはフランスのブルターニュ地方にまで出かけます。

 そこで畠山さんの見たものは、豊饒なロワール河で採れる、かつての唐桑のうなぎであり、ノルマンデイー地方のよく太った牡蠣の姿でした。豊な海の為には、豊かな川にすること。豊かな川にするには、豊かな山にすること。結論はこれしかありません。畠山さんの戦いは、ここからスタートするのでした。

 詳しくは是非本書をよんでいただきたいと思います。25%の二酸化炭素の問題をどうするか等と軽薄な議論する前に、是非この本を読んでいただき、環境とは何なのか、自然とは何なのか、を本当に原点から考える切っ掛けにしていただければと思います。

日本<汽水>紀行―「森は海の恋人」の世界を尋ねて
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