Que sera seraといかない悩み

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Que sera seraと生きる若手起業家のひとり言 No.4

ワールドカップも始まり非常に寝不足の毎日です。前評判とは異なり、日本も中々の戦いぶり。グループリーグ最終戦のデンマーク戦も非常に気になるところです。このWebマガジンではデンマークの福祉への政策を大いに評価していますが、それとこれとは話が別。引き分け以上で2002年日韓大会以来の決勝トーナメント進出が決まるようですが、是非勝って決勝トーナメントへ進んで欲しいものです。

さて、今回は私が運営に携わる高齢者福祉施設のお話を少々。施設の正式名称は『認知症対応型共同生活介護』。初めて聞く方も多いかと思います。一般的には『グループホーム』と呼ばれています。慣れ親しんだ地域で、自宅での生活と変わらないようなアットホームな雰囲気で毎日楽しく生活して頂くというのが施設のコンセプトです。

そこで最近、利用者さんが骨折する事故がありました。外出先のファミリーレストランの駐車場での出来事でした。利用者さんの食事が終わり、職員が誘導し1人ずつ車に乗せている時、職員が手を離したときに、利用者さんが尻もちをついてしまったのです。車内で職員が他の利用者さんの介助をしているときの一瞬の事でした。

認知症の高齢者にとって骨折は重傷になりかねません。当然職員はそのことを肝に銘じていました。しかし、今回骨折された利用者さんは 普段から健脚で職員も油断していた、と言うより、安心していたのです。そのことは職員も反省しなくてはなりません。高齢者にとって、いつ何時何が起こるか分からないという『(大丈夫)だろう』対応ではなく、『(何か起こる)かもしれない』対応をすべきなのです。しかし、ここで問題となるのは、外出したら当然のように道に凹凸があり、骨折するリスクが高まります。それを恐れて利用者さんをお連れして外出することをやめるかどうかという判断です。運営者にとっては、利用者さんを転倒リスクの高い外出にお連れすることは出来れば避けたい活動内容です。ただ、自宅と変わらない生活、毎日を楽しく過ごして頂くというコンセプトから判断すると、グループホームに籠りきりというのは適切なケアではないと思います。かといって、職員をマンツーマンで利用者さんにお付けすることもできません。

今回の事故は無事退院でき、以前と同じような日常生活を取り戻せたので大事には至りませんでしたが、これが歩けなくなったとか、以前のような自由が効かなくなったといった事態になった場合、お詫びをしてもしきれません。しかし、そればかりを考え職員が萎縮してしまうのもその後のケアに影響を及ぼします。

自宅と変わらない生活の中では骨折というリスクは当然つきまといます。そのようなことが起きないよう職員のレベルアップも図っています。利用者さんもご家族もそれを納得の上で、入居してこられます。事故があっても苦情は言われません。仕方のないことなのです。

それでも、楽しく過ごしながら事故をゼロにするためにどうすればよいか、悩みは尽きません。日々、考え続けることが経営者としての宿命なのでしょうか。

(つづく)

K太郎:大学卒業後3年間の都市銀行勤務を経て、現在は障碍者や高齢者の福祉施設経営に携わる。施設経営の傍ら大学院にて医療福祉システムについての研究も進めている。宮城県仙台市出身、26歳。

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