教師不足の特別支援学校

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児童生徒数が10年間で3万人も急増!

特別支援学校とは、光文書院のWEBサイトによると以下の通りとなります。
http://www.kobun.co.jp/dataroom/vocabulary/ta_08.html

 「視覚障碍者、聴覚障碍者、知的障碍者、肢体不自由者、病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を施すとともに、障碍による学習上または生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする学校である」

 これまでは学校教育法により、こうした学校は養護学校、盲学校などと呼ばれていましたが、2006年の法改正により正式に『特別支援学校』となったわけです。

 名称はともかくとして、こうした特別支援学校には問題が山積みとなっているのが現状です。それは「教室も先生も足りない」ということ。

 公立の特別支援学校に通う生徒は、この10年間で3万人以上も増えているといいます。読売新聞(2011/3/1朝刊)によれば、「教職員の配置定数を満たす10年度の充足率をみると、小中学校は全国で101.3%、定数を割り込んだのは5県。これに対し、特別支援学校は全国で97.8%。長野、石川、福井など33道県で定数を満たさなかった」とあります。

較差が広がる教師の配置数

 特別支援学校には、学級担任以外に個々の障碍に合わせて発達を支援する自立活動の教師がいて、東京都の場合、各学級に1人配置されているのに対し、長野県立上田養護学校では全体で5人しかないとのこと。東京都と比べてかなりの手薄。これに対し、同校の北沢浩美教頭は「一対一の介助が必要な重度重複障害や、発達障害で目が離せない子どもが増え、今の人員では対応が難しくなってきている」と訴えています。

 では、なぜ支援学校に通う児童が急増しているのでしょう。従来は通常学校のはずの軽度の発達障害の子どもまでが、最近では特別支援学校を希望するようなっているとのこと。

 茨城大学の荒川智教授(障碍児教育)は、「通常学級の教師は、いじめや学級崩壊、保護者への対応で疲弊し、障碍児と十分に向き合えません。居場所を失った子どもが、特別支援学校に移っている」「特別支援学校の小中学部は、小規模化して地域に移すべきだ」(2011/3/1読売新聞朝刊)と語っています。

“子どもは地域の宝” 早急な地域ぐるみの支援体制を!

 子どもたちは未来の大人。今の政治に文句も多々あるものの、やはり政治を変えるのは「人」。健全な政治家を排出すのも教育の重要な役割だといえます。その教育を行うのも教師という「人=人間」です。

 以前にお話した『五体不満足』の著者・乙武さんも、障碍者福祉について「自閉症など発達障害の子どもへの対応が大きな課題となっている。適切な環境で京区を受けられる仕組みの検討を急いでほしい」(2011/3/1読売新聞朝刊)と語っています。

 こうした現状を踏まえ、担任教師だけでなく学校全体、ひいては地域全体で関わる仕組み作りが求められています。昔は、「子どもは地域の宝」と表現していましたよね。親だけの責任、学校に任せきりではなく、日本の宝としてみんなの手で育てていける社会が築ければ素敵だとつくづく思います。支援学校の先生方は大変だと思いますが、がんばってください。

  • 地域との協働を実践している興味深い報告例です。よろしかったらご覧ください。

「特別支援学校におけるセンター的役割としての地域支援の実際―保護者と学校の協働を促すコンサルテーション―」
http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_d/d-270/d-270_02.pdf

  • 「五体不満足の乙武さんが子育て支援」の記事はこちらから

川端真弓。フリーライター/薬膳アドバイザー。埼玉県所沢市在住。1986年に「無理なく無駄なく簡単エコロジー」を合言葉に、子育て中の主婦でも身近にできる環境問題を考えるサークルを発足。以来、無農薬栽培など風土に根差した生き方を模索中。現在は、写真と詞をコラボした新しい感覚のアート「PHOTOEMほちょう調」を広める活動にも携わっている。WEBサイトはこちら

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