「蝉ト私」

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 蝉の時代がまた来ました。蝉の鳴き声を聞くと、暑苦しい、うるさいなどと思う方も多いことでしょう。

「蝉ト私」

初蝉そこで鳴ぁいてた。
若い松の木、てっぺんで。
とろうとすぐに昇ったけれど、
手を伸ばす前飛んでった。

華蝉そこで鳴ぁいてた。
立派な杉の木、てんぺんで。
とろうと梯子使ったけれど、
先が届かずあきらめた。

空蝉いつも鳴ぁいてた。
青い桜のてっぺんで。
とろうと汗かき昇ったけれど、
仲良く一緒に鳴ぁいてた。

今となっては桜は伐られ、
根だけが残り、
そこで一人で鳴ぁいてた。


藤村洋介
元役者。気仙沼市在住。
詩や短篇の物語を中心とした朗読文を創作。3.11東日本大震災の経験を受け創作活動を再開。現在、気仙沼の復興のために活動している。

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