子どものこころ診療部

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 発達障碍などの不安をかかえる子供たちが、治療のためにお医者さまにかかる際に、大人と同じ精神科の医師に診てみてもらうことは少なくありません。しかし、子どもと大人では症状も生活環境も異なり、結果として十分な治療を受けられないことが前々から問題になっていたのも事実です。そういった理由から、信州大学医学部付属病院では、従来の診療の枠組みでは十分にケアできなかった『子どものこころの障碍』を専門に扱う診療部があり、多くの子どもたちのこころの障碍を治療しているんです。

 『子どものこころ診療部』は、児童や思春期におけるこころの問題の診断や治療のため、平成14年より外来を中心に活動しています。平成17年からは4床の専用病室を設け、専門的な入院治療も行い、子どもの広汎性発達障碍、不安障碍、総合失調症、注意欠陥、多動性障害などを治療しています。

 原則としては、15歳までの子どもが対象です。

  • 発達の問題:注意欠陥多動性障害、広汎性発達障害、学習障害、精神遅滞など
  • 行動の問題:不登校、いじめ、家庭内暴力、摂食障害など
  • 神経性習癖:チック、夜尿、抜毛など
  • 心身症:心因性腹痛・頭痛など
  • 精神障害:統合失調症、気分障害など
  • 難病に伴うストレスから生じたこころの問題など

 こうしてみると、やはり大人の精神科とは障碍内容が違いますね。『子どものこころ診療所』では、適切なケアを施すことで、子ども特有の症状の改善にむけた取り組みをしているのです。

  1. 子どものこころの問題専門の診療部として質の高い医療を提供する。
  2. 精神科から分かれたことで、受診への抵抗感を軽減している。
  3. 小児科、精神科などの他科と連携し、心身両面から子どものこころの問題に対応する。
  4. 高度医療を受ける入院中の子どものこころの問題に対応する。
  5. 地域の教育機関、福祉機関と連携し、専門的援助を提供する

 こころの問題を取り扱うため機器は用いず、こうした検査や治療法を取り入れています。

検査法

 WISC-3、K-ABC、田中・ビネー、ITPA、学習到達度検査、SCT、バウムテスト、HTP、PFスタディ、MMPI、風景構成法、ロールシャッハテストなど

治療法

支持的精神療法、遊戯療法、箱庭療法、薬物療法、家族療法、認知行動療法、集団療法など

 いくらか人生の経験を積んだ大人でさえ、職場や家庭の人間関係、昨今の社会的不安に心が揺れることがあります。友人と美味しいものを食べに行ったり、映画や音楽で気晴らししたり、啓発本を読んだり・・・。経済的にもある程度自分で管理しながら、周りとともに自分をコントロールしていくことで不安は和らいでいくものですが、自分が子どもだったときのことを考えると解決方法なんてなかなか思いつかなかったような気がします。

 地域にも開かれた、なんでも相談できる場所として『子どものこころ診療所』が日本全国に増えていくことを願います。

※参考資料:信州大学医学部付属病院 こどものこころ診療部

ライター:野間能子 医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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