スマートフォンを使った視覚補助サービス

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 子どもからお年寄りまで、誰もがひとつは持っているというくらい拡がりをみせる携帯電話ですが、今年に入ってからスマートフォンへ移行する人の割合が俄然増えてきました。その理由のひとつに、今までの携帯電話には無かった新しいサービスが増えたことがあげられます。

 もちろん、スマートフォンも最初はビジネスに特化した形で一部の方が使用したり、デジタルに興味のある方が趣味として持つことが多かったかもしれません。しかし、スマートフォンは、デザイン、機能、アプリともに、パソコンの機能を兼ね備えつつ、パソコンとは違った多くの機能も持ち合わせています。そしてそれは、第三の波となって、今また、機能や使い勝手が世界中で研究され、日々刻々と新しいサービスが開発され、提供されています。

 日本でもほとんどの方が携帯電話を保持し、これ以上買い替えが進まないのではないかという懸念があったものの、ここ半年の間に女性にも使いやすいデザインや(例えば、ネイルを楽しんでいる女性にも使いやすいといった物理的なことから)、美容やファッション、料理に関するアプリも増えました。電車の中でも、スマートフォンを使っている人の割合がかなり多くなっています。

 こうしたスマートフォン市場の目覚ましい発展は、視覚障碍者にとっても朗報です。視覚障碍者にとっては、今までは、電話をしたり、音楽を聞くことがメインの携帯電話ですが、スマートフォンによって、視覚障碍者の「見る」行為を補完するサービスを提供しはじめているのです。

 『LookTel』というソフトウェア。これをWindows Mobileのスマートフォンにインストールすると、スマートフォンが「目」の代わりになってくれるのです。『LookTel』は、スマートフォンに搭載されたカメラを通じて、障碍者が「見ているもの」をスマートフォンが読み上げるというサービスです。

 スマートフォンで撮影した画像、つまり、表面に書いてある文字をただ読み上げるというだけでなく、イメージを撮影し、データベースで検索し、その結果を返すという機能も含まれています。さまざまな商品やランドマークのイメージは、あらかじめ『LookTel BaseStation』(データベース)に記憶されていて、オンラインでリアルタイムに検索し、視覚障碍者の目の前にあるものを判別することができます。さらに、データベースにないものは、撮影し音声タグを付けて保存することもでき、また、外見で区別がつきにくいもの(タッパーなどの容器に入れたもの)は専用ラベルを貼り、そのラベルに音声タグをつければ安全に読み上げます。もちろん、テキストリーダーとしての使用も可能ですし、アドレス帳の呼び出しやメールといった通常の操作など、すべての行為が音声でできるので、目の前にあるものが不明な場合は、TV電話で、それが何かを誰かに見てもらうこともできるのです。

 スマートフォンは携帯電話やパソコンの代替えではありません。もっと大きな可能性を持ち合わせ、その未来は、使う側が希望を持って取り組んでいくことで発見されていくのですね。視覚障碍者にとっても、健常者にとっても素晴らしいサービスです。

ライター:野間能子 医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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