着脱しやすい『ユニバーサル水着』

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着脱しやすい『ユニバーサル水着』

 障碍により体を自由に動かせない子供たちにとって、プールで体を動かすことは運動機能を改善する手段として有効であるといわれており、子供たちが通う特別支援学校では、水の中での運動が授業として取り入れられています。

 株式会社ゴールドウインのブランド「スピード」では、スイムウエアのリーディングブランドとして、水に親しむ全ての人々をサポートすることを使命とし、約2年前から体を自由に動かせない子供たちに向けた水着開発を行う、産官学連携プロジェクトに参加し、技術面での支援を行ってきました。

 産官学連携プロジェクト発足のきっかけは、岡山県内の特別支援学校の校長先生から、障碍者向けの制服などを作っていた「倉敷スクールタイガー縫製株式会社」に依頼があったことがきっかけでした。

 倉敷スクールタイガー縫製株式会社を中心に、県内の大学や教育委員会、産業振興財団、特別支援学校のPTA・教師、当社が一体となり、障碍をお持ちのお子さまのための水着開発がスタートしたのです。

 日頃から、生徒に水着を着せている教員から最も求められた機能は、「着せやすさ」「脱がせやすさ」でした。

 体を自由に動かせない子供たちに、通常の水着を着せる場合、手足を強引に曲げて着せる必要があります。

 さらに、プールから上がった後、濡れた水着を脱がせるのは、さらに困難になります。

 また、水着を脱がせるのに時間がかかってしまえば、体の冷えにもつながるため、水着の着脱は、着せる側、着せられる側にとっても、精神的、肉体的に負担をなることが多いことがポイントでした。

 その課題に対し、これまで「スピード」ブランドのさまざまな水着を企画・製造する中で培われていった、ゴールドウイン社のノウハウが生かさ
れました。

Photo by Scott Ableman

 着眼したのは、まずはスナップボタンでした。

 スナップボタンを様々な箇所に配置し、ファスナーの使い方なども工夫することで、子供たちを寝かせたまま、短時間で着脱ができる水着の開発に成功したのです。

 その後も、多くの試着を重ね、ついに製品化にこぎつけ、無事に、倉敷スクールタイガー縫製株式会社より、通販や学校への直販を中心に販売を開始しました。

 今後は、障碍をお持ちのお子さまのための水着が定着することで、教育現場での負担が格段に少なくなり、その分、水に親しむ時間が好きになる子供たちが増えることを目指し、サイズ・カラー展開の拡大、購入しやすい補助制度の必要性などを検討しています。

 水は、障碍をお持ちの子供たちに、今までにない感覚と、さわり心地と、快適な心地良さを提供していくれます。

 水の中では浮力で身体も軽く感じ、先生方も、新しい指導法を試される機会が増えるかもしれません。

 水着のプロが、教育界に新しい可能性を提供してくれたのも、今までの努力と研究の成果なのですね。

※参考資料:
『ユニバーサル水着』
ゴールドウイン社
http://www.goldwin.co.jp

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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