聴覚を獲得するために!『人工内耳』

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聴覚を獲得するために!『人工内耳』

 『人工内耳』という言葉をご存知ですか?

 『人工内耳』とは、聴覚に障碍をお持ちの方で、補聴器の装用効果が十分ではない方のための、世界でもっとも普及している人工臓器のひとつだといわれています。

 補聴器の装用効果がほとんど認められず、身体障碍者手帳をお持ちの場合、聴覚障碍の2~3級の方が相当しています。

 鼓膜や耳小骨に障碍をお持ちのため起こる難聴は、手術などの処置によって改善可能な場合があります。

 しかしながら、蝸牛が傷んでしまっている難聴の場合、機能を回復するのは、今の医学では困難だといわれています。

 そうした場合、音を電気信号に変えて、蝸牛の中に入れた刺激装置(電極)で直接聴神経を刺激する装置『人工内耳』が用いられています。

 『人工内耳』から聴神経に送り込める情報量は、正常な聴力よりもはるかに少なく、したがって人工内耳を使って限られた情報で言葉を理解するためには、言葉の中に含まれる音情報のうち、重要な特徴を選択して送り込む必要があります。

Photo by DaveFayram

 『人工内耳』は、手術で耳の奥などに埋め込む部分と、音をマイクで拾って耳内に埋め込んだ部分へ送る体外部とから構成されています。

 耳掛け式補聴器に似た形状をしており、マイクで集めた音は、音声処理部(スピーチプロセッサー)で電気信号に変換され、その信号がケーブルを通り、耳の後ろに埋め込んだ受信装置へ送られます。

 受信装置に伝わった信号は、耳の中に埋め込んだ電極から聴神経を介して脳へ送られ、音として認識されるのです。

 『人工内耳』を使って聴く音は、機械によって合成された音であり、ひとりひとりによってさまざまな感想を持たれています。

 効果についても個人差があり、『人工内耳』の手術を行った直後から、完全に聞こえるようになるというわけではありません。

 医師の指導のもと、リハビリテーションをしっかり行う中で、徐々に聞き取れるようになり、理解できる言葉も増えてきます。

 リハビリテーションをどのように行うのか、医師の指導や個人の継続的な努力、障碍をお持ちの方のご家族の支援が必要となってきます。

 『人工内耳』のための手術は年々増加し、現在、日本では年間600例ほどの手術が行われていますが、そのうち3歳以下の小児が占める割合が増加しており、継続的なリハビリテーションの環境づくりのための社会的背景を整える活動も積極的に行われています。

 『人工内耳』への理解を深め、社会全体で支援していく活動に今後も注目していきたいですね。

※参考資料:
一般社団法人『日本耳鼻咽喉科学会』
http://www.jibika.or.jp/citizens/hochouki/naiji.html

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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