稽古の成果を出そう!『視覚障碍者柔道』

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稽古の成果を出そう!『視覚障碍者柔道』

 

 2020年の東京パラリンピックに向けて、さまざまな障碍者スポーツが、今までよりもさらに注目されてきています。その中のひとつが『視覚障碍者柔道』です。

 

<『視覚障碍者柔道』のはじまり>

 1882年(明治15年)、嘉納治五郎師範により「講道館柔道」が創始されて以来、柔道は瞬く間に広まり、多くの愛好家を生み出してきました。柔道は、健常者と視覚障碍者が、大きな工夫を用いなくても、さまざまな練習や試合ができることから、視覚障碍者が健常者にまじって練習をしていたという古くからの歴史があります。

 

<『視覚障碍者柔道』とは?>

Photo by Vasnic64

Photo by Vasnic64

 『視覚障碍柔道』は、基本的に健常者の柔道とあまり変わりません。段位は、健常者同様、講道館で取得します。また、競技も障碍の程度で区分せずに、体重別で行われています。
 

 試合規定は、国内大会も、国際大会も全て『国際柔道連盟』試合審判規定、『国際視覚障碍者スポーツ協会』柔道試合規則、及び、大会申し合わせ事項によって行われています。これらの規定と異なる内容は、以下の3点です。

 
(1)試合は両者がお互いに組んでから、主審が「はじめ」の宣告をする。

 

(2)試合中両者が離れたときは、主審が「まて」を宣告し、試合開始位置に帰る。

 

(3)場外規程は基本的に適用しない。但し、故意に利用した場合には、障碍の程度に関係なく適用されることがある。

 

<『視覚障碍者柔道』の変遷>

 1981年、『国際視覚障碍者スポーツ協会』が結成されて以降、『世界選手権』や『地域選手権』(アジアでは『フェスピック』や『アジアパラリンピック』といわれています)、『パラリンピック』などの国際大会で、『視覚障碍者柔道』の試合が盛んに行われるようになりました。

 

 1986年、『日本視覚障碍者柔道連盟』が設立されると、『講道館』で、皇太子殿下(現天皇陛下)をお迎えし、『第1回全日本視覚障碍者柔道大会』を開催。この大会から、積極的に『パラリンピック』などの国際大会に選手を派遣するようになります。世界大会では、多くの選手が日頃の練習の成果を発揮し、後世に残る輝かしい結果をだしています。

 

 さらに、『ソウルパラリンピック(1888年)』から、正式種目になった『視覚障碍者柔道』は、大会を重ねるごとに規模が大きくなり、各国選手の参加意識を高められ、各々が技術の向上を図ってきています。 さらに、『アテネパラリンピック(2004年)』からは、女子も競技が正式種目になり、大会組織も大きくなってきました。

 

 日本選手は、『ソウルパラリンピック』ではメダルを独占していましたが、現在はメダル獲得数が減少しています。原因としては、体力に恵まれた外国の選手が日本柔道を学び、パワー柔道と併用して試合に臨んできたことが考えられています。日本は練習時間の確保や経済的なバックアップ体制なども、諸外国に比べて整っていないこともあり、今後の課題になっています。

 

 日本発祥の柔道を通じて、世界中の障碍をお持ちの方が、健常者とともに練習に励み、精神と肉体の鍛錬にあたる『視覚障碍者柔道』を、今後も応援していきたいですね。

 

※参考資料:

『日本視覚障碍者柔道連盟』

http://judob.or.jp/

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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