多くの方への恩返しのために。『韮崎大村美術館』

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多くの方への恩返しのために。『韮崎大村美術館』

 

 『韮崎大村美術館』は、ノーベル医学・生理学賞を受賞された大村智博士が館長の美術館です。大村智博士は、北里大特別栄誉教授として現役の研究者でありながら、美術愛好家としても知られています。2007年、故郷である山梨県韮崎市に、ご自分のコレクションを新築の美術館ごと寄付されましたが、その購入費だけでも総額5億円にのぼるといわれています。『韮崎大村美術館』は、故郷への恩返しであり、また、「若い人たちへの投資でもある」と語られています。

 

 大村智博士の薬の開発関連の特許料は、北里研究所に入った分だけでも250億円というほど莫大なものでした。ご本人は「食べるだけで十分」と、北里研究所の経営再建や病院建設に巨費を投じたほか、上村松園や三岸節子ら女性画家を中心とした美術品の収集に充ててきました。

 

Photo by Rob Grambau

Photo by Rob Grambau


 北里研究所名誉理事長でありながら、かつ、女子美術大理事長も務めている大村智博士。絵画や陶器、彫刻など美術品の著名な収集家として知られていますが、それらは、自分が、奥さまに支えられながら、若い頃から苦労して研究を続けてきた経験があり、今度は、自分が頑張っている方を支えたいという想いがあったからだといわれます。特許料の大半を購入に充てた、約3,500点にのぼる作品群は『大村コレクション』とも呼ばれ、『韮崎大村美術館』で紹介され、多くの人々に愛されています。

 

 大村智博士は、「この美術館は、若い人たちへの投資でもある」とう言葉とともに、「美術品は、人類の共有財産。美術品を鑑賞する喜びを皆さんと分かち合いたい」とも語っています。また、自身の地元に美術館をたてることを選んだのは、「人として大事なことは恩返しすること」であるからだといわれています。

 

 また、『韮崎大村美術館』の館長あいさつの中では、このように語られています。

 

 「私の敬愛する山本周五郎は、『全ての芸術は人の心を楽しませ、清くし、高めるために役立つべきものである』と、小説『鼓くらべ』の中で語っています。もし、私の人生に芸術品との出会いがなかったならば、それば、さぞかしつまらないものになっていたでしょう。悩み苦しんでいるとき、あるいは精神がさまよえるときなど、私はいつも美術品にふれることで、自分を見失わずにいられた気がします。そして、それらは、常に私の心をなごませ、まるで深呼吸をしたあとのような、晴れた気持ちにさせてくれます。このように、当館収蔵作品は、私にとって一点一点がかけがえのない思い出深いものばかりであり、多くの作家たちの出会いをとおして感銘した、作家の生き様そのものが伝わってまいります(続く)」

 

 若い頃から苦学をされて、ノーベル医学・生理学賞を受賞された大村智博士が、研究を続けていく中で、芸術にどのように癒されながら、また、応援されながら努力を続けてきたのか・・・・。そんな想いを想像しながら、芸術の素晴らしさと、大村智博士の人生に対する考え方・生き方にふれて見てはいかがでしょうか。

 

※参考資料:

『韮崎大村美術館』

http://www.nirasakiomura-artmuseum.com

『withnews』

http://withnews.jp/article/f0151005004qq000000000000000G0010401qq000012585A

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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