1日1問福祉力UP! 第6回「障碍の理解」

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日本福祉力検定協会では「福祉力向上キャンペーン」として、生活に役立つ福祉力検定2級と3級の過去問を厳選して出題いたします。第6回は福祉力検定3級「障碍の理解」からの事例問題です。最近は発達障碍という言葉を耳にする機会が増えましたが、実際はどのような特性があって、どういったことが困難であるのかは曖昧なところがあります。今回はADHD(注意欠陥多動性障碍)の事例問題となっていますので、この記事を読まれた方が少しでも障碍について理解を深めていただければ幸いです。

今日の1問(福祉力検定3級「障碍の理解」より)

ADHD(注意欠陥多動性障碍)の大学生A(22歳)は、大学入学後の友人関係に悩むことがあり、学生相談室のカウンセラーに相談することにした。

大学の授業やサークルで友達ができたのだが、約束を忘れてすっぽかしてしまうことが度々あるのだと、Aはカウンセラーに訴えた。高校までの状況をカウンセラーが尋ねると、「高校生までは、いつも学校帰りに友達と遊んでいたので、約束して友達と会うということがなかったんです。大学生になってからは、出席する授業が友達とは違うし、サークルの予定はいつも変わるから、どうしても約束をしないといけなくて。自分でも約束は守らなければならないと思っているんですが、うまく行かないんです・・・」と、落ち込んだ様子で答えた。

友達からは「あいつは約束を守らない奴だ」と言われ、次第に遊びやサークルのイベントにも誘われなくなってしまっているという。

よく話を聞いてみると、約束の時間まで勉強しようと思って図書館に行ったり、休みの日にゲームをして過ごしていると、夕方に約束があっても、つい忘れてしまうということだった。また、思ったよりも準備や移動に時間がかかって遅刻してしまったりするということもあるようだった。

カウンセラーの、Aへの対応として、不適切なものを1つ選びなさい。

【選択肢】

  1. 他のことに夢中になっていても気付くように、携帯電話のスケジューラー等、アラーム等によるリマインダー機能のあるツールを使うことを提案する。
  2. SST(ソーシャルスキルトレーニング)やグループワーク等に参加することを提案し、約束を守ることの大切さを理解できるように支援する。
  3. 早めの行動を心がけられるように、部屋の時計の時刻を5~10分程度早めておくように提案する。
  4. サークルの仲間に自分の苦手なことを伝え、約束の時間に電話をかけてもらう等、協力を依頼することを提案する。

 

正解と解説はこのページの一番下にあります。

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【解説】

  1. 適切である。
    注意欠陥の症状は、あることに気持ちを向けていると別のことを忘れてしまうという状態と考えられる。手帳やカレンダーに予定を記入すること等も対策としては考えられるが、ADHDの場合、手帳に書いてもそれを確認することを忘れてしまう可能性も高い。アラーム等が鳴れば自分から参照する必要がないため、ADHDの方にとっては有効である。
  2. 不適切である。
    本人の言葉から、約束を守らなければいけないことは理解していることがうかがえる。理解していることをその通りに実行できないところに、発達障碍児・者が抱える困難さがある。
  3. 適切である。
    ADHDの特性として、見通しの甘さがある。そのため、自分が外出の支度にかかる時間の見積りが甘くなったり、電車等公共交通機関で移動する際に定刻ピッタリの到着に合わせて予定を組んだりする傾向がある。早めに設定した時計に合わせて動くことで、余裕を持った行動をとることが可能になる。
  4. 適切である。
    周囲の理解が得られるならば、自分が約束を忘れやすいことや、時間を意識するのが苦手なこと等を予め伝えておくことは重要である。必要な時に協力をあおげるということは、ADHDに限らず、人が社会で生きていくうえで大切なスキルの一つである。

【正答番号】 2

福祉力検定

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