多くの方々を支え続ける『国民健康保険制度』

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多くの方々を支え続ける『国民健康保険制度』

 

会社に就職すると、会社の社会保険に入りますが、それ以外の方は、基本的に『国民健康保険』に加入して、病気になったときの治療を受けています。福祉施設でサポートを受けている方の中にも、『国民健康保険』に加入している方がたくさんいらっしゃいます。福祉関係の仕事に就いた際は、『国民健康保険』についての基本的な知識があると、とても助かります。

 

そもそも『国民健康保険』とは、どのような制度なのでしょうか?

 

日本の医療保険は、世界を見ても、誇るべき優れた制度ですが、現在のように、国民のほとんどが加入している保険制度を達成するまでには、関係団体の方々による、さまざまな努力や取り組みが存在しました。『国民健康保険制度』は、昭和13年に創設されましたが、それまでは、『健康保険法』は制定されていたものの、対象とされるのは、一部の工場等の労働者に限られていました。当時は、農民や自営業者等は、対象とされていませんでした。

 

Photo by jasleen_kaur

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昭和初期、世界恐慌を発端に、生糸や繭の価格が暴落し、また、冷害等によって大凶作が起こり、さらに、不況によって、百数十万もの工場労働者などの失業者が発生しました。失業者が帰農したことにより、農村は、さらに困窮し、農家における病気と重い医療費負担が重大な社会問題となりました。農村や漁村の多くが無医村であり、それによって、劣悪な健康状態にさらされていました。こうした農村等の窮状を救うために誕生したのが、『国民健康保険制度』です。

 

  • 『国民健康保険制度』の普及率は?

(目標)昭和22年までの10年間

:6,140組合、被保険者数:2千5百万人

(結果)昭和16年:2,013組合、被保険者数:672万人

(結果)昭和18年:1万組合、被保険者数:3,729万人

(結果)昭和36年:国民皆保険の達成

 

 

昭和33年12月に、『新国民健康保険法』が公布され、昭和34年1月1日から施行されることになり、市町村は、昭和36年4月1日までに、『国民健康保険事業』を開始しなければならならないことになりました。厚生省や各都道府県等により、制度の未実施市町村への積極的な指導勧奨や、普及活動が行われ、『国民健康保険制度』は、さらに全国に広がり、昭和36年4月1日に、『国民皆保険』が達成されたのです。

 

例えば、東京都では、昭和34年12月に特別区が一斉に『国民健康保険事業』を開始し、昭和35年10月の東村山町(当時)の事業開始により、『都民皆保険』を達成。全国の都道府県の中では19番目に皆保険を達成しました。現在では、都内84か所の保険者(区市町村62、国保組合22)があり、都民の3割以上を占める424万人余りの方(平成23年度時点)が加入しています。

 

『国民健康保険』がスタートしてから、戦争やインフレによって、一時は、保険制度自体が立ち行かなくなる時期もありました。しかしながら、国民すべての健康を守るという目的の元、数度の法律改正を行いながら、今では、国民皆保険を実現しています。働き場所、貧困、障碍、孤立など、多くの問題は尽きません。しかしながら、国民ひとりひとりの健康を、国が責任をもってサポートしていく制度があるからこそ、どんなことがあっても、また一からやり直すことができます。

 

辛いとき、悲しいとき、どうしようもないときは、必ず一度、福祉制度の門をたたきましょう。先人達が築きあげた素晴らしい制度がきっと新しい道をしめしてくださるはずです。『国民健康保険』のホームページでは、制度についてさらに詳しい情報が説明されていますので、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

※参考資料:

『国民健康保険について』

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kokuho/aramashi/index.html

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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