1日1問福祉力UP! 第17回「福祉の理念」
日本福祉力検定協会では「福祉力向上キャンペーン」として、生活に役立つ福祉力検定2級と3級の過去問を厳選して出題いたします。
第17回は福祉力検定3級「福祉の理念」からの知識問題です。昨日に続きNPO関連の出題となっています。ぜひ挑戦してみてください。
今日の1問(福祉力検定3級「福祉の理念」より)
福祉多元主義に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
【選択肢】
- われわれの生活のニーズを充足する為のサービス提供者としてNPO等の民間非営利組織がある。
- 国の経済が停滞するようになるとともに福祉国家を維持していくことが財政的に困難になり、福祉多元主義が台頭するようになった。
- 人々のライフスタイルや価値の多様化により、公的部門以外の福祉サービスの担い手の良いところを評価しようという考え方になってきた。
- NPO等の民間非営利組織は行政や個人、家族ができない役割を果たしてきているので、国民の生活保障に関わる公的部門もすべてNPO等に委ねるべきである。
【解説】
- 正しい。
われわれの生活のニーズを充足する資源の供給主体として、他にも国や地方公共団体、営利企業、本人、家族、近隣等がある。 - 正しい。
福祉多元主義は「福祉国家の危機」が背景にある。 - 正しい。
公的な福祉制度を運用するために多くの規制やルールが存在することから、効率の悪さや人々のライフスタイル、価値の多様化に対応できないため、公的部門以外の長所を評価し、最適な組み合わせを実現しようという考え方が台頭してきた。 - 誤っている。
福祉多元主義の考え方は、公的部門・公的な福祉制度の削減を正当化する論理を提供しており、多元主義における各部門の役割は代替的な関係にない。福祉多元主義では、本来の公的部門の役割が担保されたうえで他部門の長所がミックスされるかたちが求められており、安易に他部門に委ねるべきではない。
【正答番号】 4
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