筑波山を走る
車いすの旅人が行く! 第4回
小さいときに自転車少年だった私は、車いすになってからもハンドサイクル(手こぎ自転車)を楽しんでいます。
車高が低く、ギアもたくさんついているのでスピードが出ます。風を切る感覚は、障害を持ってから失った何かを思い出させてくれます。爽快。痛快。危険な香り。

ハンドサイクル仲間と
日本の道路は狭く信号も多く危ないのですが、サイクリングロードや川沿い、湖畔などは大丈夫。関東地方では、茨城の筑波山にある「つくばりんりんロード」がおススメ。
廃線跡が自転車道に。昔の駅が残っていたりして風情抜群。右手に筑波山を眺めながらの、JR土浦駅からJR岩瀬駅までの片道35キロ。併設の駐車場多数。
往復70キロのサイクリングにチャレンジ。路面状態もよく、起伏もないので、無事に完走。帰りは温泉「湯楽の里」で汗を流してスッキリ。最高の休日。
いわゆる障害者スポーツは、福祉施設の中でやるものばかり。ハンドサイクルは自然を肌で感じ、家族や友達と一緒に走れる、楽しめるのが最大の魅力。
ハンドサイクルは国内で生産されておらず、輸入のため価格は安くありませんが、その価値はありあり。買ってよかった。走ってよかった。
編註:茨城県土浦土木事務所でつくばりんりんロードの地図が公開されています。
車いすの旅人 木島英登
1973年、大阪府生まれ。世界99ヶ国を訪問。
広告会社を経て、バリアフリー研究所を設立。
講演・執筆・コンサルなどを行う。