通じないカタカナ英語
アルバイトはドイツ語、ガムテープはパッキングテープ
「春休みにアルバイトする予定なんだけど・・・」
「ねぇ、そこのガムテープ取って!」
こんな風に、私たちの生活にはカタカナ英語(和製英語)がはびこっていますが、これらは英語で何というかご存知ですか?

英語と日本語
「ガムテープ」は、荷物などを梱包した段ボールのフタなどに貼る、幅広な粘着クラフトテープのこと。英語では「パッキングテープ packing tape」と呼びますが、アメリカでは、ガムテープ以上の強度と粘着力で広く使われているのが「ダクトテープ Duct tape」になります。
「アルバイト」は、学生等が学業のかたわら、学費やお小遣いを稼いだりするために行う仕事に対して使い、ドイツ語の「Arbeit」からきたもの。ちなみに「パートタイム」は、日本では主婦などが午前中だけとか土日だけとか、短時間での働き方に対して使っていますよね。ところが、英語では学生でも主婦でも、短時間労働に対して「パートタイムジョブ part-time job」と一括して呼んでいます。
他にもよく使われているカタカナ英語はこんなにあります。
コンセント ⇒ outlet
トレーナー ⇒ sweatshirt
シャープペンシル ⇒ mechanical pencil
ワイシャツ ⇒ dress shirt
バージョンアップ ⇒ upgrade
スリーサイズ ⇒ measurements
同じ言葉でまったく違う意味のカタカナ英語
でも、問題なのは、同じ言葉だけど英語で意味がまったく違う場合。日本人に向かって「コンセント」と言えば、誰に対しても「プラグの差し込み口」という意味で通じますよね。ところが、英語のコンセントは「permission」と同じように、“許可”とか「同意」という意味で使われているのだそうです。なるほどぉ・・・なので、こんなチグハグな会話になってしまうのかぁ・・・。
Kirk:Where can I plug this computer in?
コンピューターのプラグをどこに差せばいいかな?
Ryuji:Oh, right. You need コンセント.
あ、そうだね、コンセントがないとね。
Kirk:Really? “Consent”? Whose consent do I need?
本当に? 「同意」? 誰の「同意」が必要なの?
Ryuji:What? You can use that コンセント.
どういうこと? だからそのコンセント使っていいってば。
Kirk:Do you mean this outlet?
この “outlet” のことを言っているの?
Ryuji:Yeah, right there in the wall.
そうだよ、その壁にあるものだよ。
Kirk:Okay.
オーケー。
Ryuji:So that’s called an “outlet” in English?
それって英語で “outlet” って言うの?
Kirk:That’s right. “Consent” is another word for “permission.”
そうだよ。”Consent” は “permission” と同じ意味だよ。
※Webサイト「A・can/カタカナConfusion」より抜粋
ちなみに、「シャープペンシル」は英語で「先の尖った鉛筆」のこと。「トレーナー」は「運動を手助けするコーチのような人」のことで、日本人が使う洋服のトレーナーは「スウェットシャツ(sweatshirt)」と呼びます。もしも、英語圏の方と話をしていて、どーも話が食い違っているなぁ・・・と感じたとしたら、こんなカタカナ英語のせいかもしれませんね。
【参考サイト】●A・can 英語脳を刺激するWebマガジン 「カタカナConfusion」
川端真弓。フリーライター/薬膳アドバイザー。埼玉県所沢市在住。1986年に「無理なく無駄なく簡単エコロジー」を合言葉に、子育て中の主婦でも身近にできる環境問題を考えるサークルを発足。以来、無農薬栽培など風土に根差した生き方を模索中。現在は、写真と詞をコラボした新しい感覚のアート「PHOTOEMほちょう調」を広める活動にも携わっている。WEBサイトはこちら