大成には時間がかかる

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「銀巴里」のオーディションに合格しプロの道へ!

 広島の平和記念公園にある原爆の子の像のモデル女性をテーマにした反戦歌『INORI~祈り~』を歌うアーティストの“クミコ”さん。同タイトルのアルバムは、USEN週間ヒットチャートで演歌、歌謡曲、総合部門で1位を獲得。

 クミコさんは、1954年生まれで出身は茨城県。大学卒業後、ヤマハの「ポプコン」(ポピュラーソングコンテスト)に入選し「世界歌謡際」に日本代表のひとりとして出場。シャンソンの老舗「銀巴里」のオーディションに合格し、高橋久美子の名前でプロデビュー。渋谷にある小劇場「ジャン・ジャン」などで活動するものの2000年に閉場。その後、酒場で弾き語りなどをし、2000年に作詞家の松本隆氏と出会い“クミコ”として再デビュー。2003年『わが麗しき恋物語』が涙を誘う曲としてシャンソンとしては異例の大ヒット。

 昨年の紅白歌合戦では念願の初出場を果たし、100本余りのキャンドルが灯される中、折り鶴を襟元にあしらった衣装で『INORI~祈り~』を歌いあげたクミコさん。来年はデビュー30周年の記念の年となります。そんなクミコさんが「大成するには時間がかかる」とWEBサイト「DO楽」のインタビューで語っています。

活動拠点を相次ぎ失い歌を辞めようと考え始める

 ヤマハのポプコンに入選し「世界歌謡際」に出場した時は、「これで私もスター。ちょろいな、人生」と思ったそうですが、その後、人生はそんなに甘くはないと感じたと言います。高橋久美子の名でデビューしてから、「銀巴里」「ジャン・ジャン」と活動の拠点が相次いで閉店。

 「それからが大変でした。小さな店でたった一人しかお客さんがいないという現実に直面した時、すごく嫌な気持ちがしてきて(笑)。ふと八百屋の店先に並ぶ大根を思い出してね。八百屋の店主だって売れると思って大根を仕入れるし、また実際に大根は売れていく。それが私ときたら全然売れない。これほど需要と供給のバランスの悪い歌手はいないんじゃないか。何より人としてあまりにかっこ悪いだろうと思い、真剣に歌を辞めることを考え始めました」

 そこから暗い生活がスタート。ヤケになって毎晩飲んだくれ、挙句の果て声帯を痛め、声帯出血。人生最悪の時期だったといいます。

 それでも何とか可能性を試そうと、シナリオライターの教室に通ったり、水商売に向いているかもとお店を始めたり・・・。

 「結局何をやるにしても、大成するには時間がかかるのだと身をもって実感しました。だったら今までやってきた歌で頑張ろうと自分を納得させ、歌に戻りました」

作詞家の松本氏との出会いで再デビューへ

 その後、42歳のときに1枚のCDを作り、それを作詞家の松本隆氏に送ったことから運命が変わります。ある日、松本氏から連絡があり、48歳でエイベックスから発売された『わが麗しき恋の物語』が大ヒット。

 一度はあきらめた歌手の道。でも、「大成するには時間がかかる」と悟ったとき、それなら好きな歌で頑張ろうと自分を励ましたクミコさん。そして、松本氏との出会い。

 人の背中にスポットライトが当たることに慣れ過ぎていたクミコさんは、必死で売り込みをする
松本氏の思いとは裏腹に、どこか他人事。そんなクミコさんを変えた松本氏のひとこと、「人は売れると思わないと売れないよ」。

父親が絶対に言わなかった3つの言葉

 成功者にも苦節の時代は必ずあります。しかし、良き出会いに気づき、そして感謝し、それに応えようとする姿勢は成功者の条件でもあります。

 そして、今日のクミコさんがあるのも、こんなお父様の育て方だったのではないでしょうか。

 『父が絶対に言わなかった3つの言葉があります。「就職しろ」「結婚しろ」「孫の顔が見たい」です。そのことによってどれだけ救われたか。父は「人間は一番好きなことをしなければいけない。そうでないと自分の人生でなくなってしまう」と私が小さい頃から言い続けていました。
父自身、本当は英語が好きだったけれど、戦争で英語が学べず、結局希望の職業に就けなかった人なので、余計に私には自由に生きろと。世間の常識にとらわれた言葉で私を縛らなかったことに対して感謝しています』

■引用サイト「DO楽/ひとインタビュー第175回・クミコさん」
http://doraku.asahi.com/hito/interview/html/110315_03.html

川端真弓。フリーライター/薬膳アドバイザー。埼玉県所沢市在住。1986年に「無理なく無駄なく簡単エコロジー」を合言葉に、子育て中の主婦でも身近にできる環境問題を考えるサークルを発足。以来、無農薬栽培など風土に根差した生き方を模索中。現在は、写真と詞をコラボした新しい感覚のアート「PHOTOEMほちょう調」を広める活動にも携わっている。WEBサイトはこちら

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