風邪や花粉症になりやすい口呼吸
日本人の半数以上が口で呼吸をしている
息を吸ったり吐いたり、私たちは無意識で呼吸をしていますよね。でも、その呼吸が風邪や花粉症になりやすいとしたらどうでしょう。
自分では鼻呼吸をしていると思っても、意外と口呼吸をしているのをご存知ですか?
口呼吸による健康被害は最近よく耳にするようになったものの、まだ知らないという方もいらっしゃるはず。小学生の約8割が口呼吸をしているというデータもあり、実に日本人の半数以上が鼻呼吸ではなく、口で呼吸をしているというのです。
鼻呼吸は免疫力をアップし、口呼吸は多くの病気を引き起こす
では、口呼吸だと何がいけないのでしょうか?
本来、呼吸は口ではなく鼻でするもの。鼻には、鼻毛や粘膜によりホコリや細菌などの外敵が侵入するのを防ぐ働きをしてくれます。病原菌の約5~8割は、鼻の粘膜に吸着してしまうといいます。また、鼻で呼吸をすることで吸った空気を体温程度に温め、湿らせてくれる働きもしてくれます。
鼻呼吸をすることでこんなメリットがあります。
*免疫力の向上
*体に十分な酸素の供給
*脳の活性化
*筋肉を生き生きとさせる
一方、口呼吸の場合、細菌などが取り除かれることがないため、白血球の中に入り込んで全身に運ばれてしまいます。また、空気は温められることなく、冷たく乾いたまま入ってくるため、ノドや肺を痛めてしまいます。免疫力は低下して酸素が供給されにくく、その結果、風邪や花粉症になりやすくなります。さらに、口の中が渇くことで唾液の分泌が思うように行われず、虫歯や歯周病にもかかりやすくなるのです。
その他、リウマチや喘息、アレルギー疾患、肺炎、腎炎、糖尿病、高血圧症、白血病、悪性リンパ腫、潰瘍性大腸炎なども、口呼吸が引き起こす病気だと言われています。
唇がカサカサなのは口呼吸のせいかも
では、簡単な口呼吸チェックをしてみましょう。以下の項目から1つでも該当するものがあれば要注意ということです。
- 無意識のうちに口が半開きになる
- 唇がカサカサに乾燥している
- 朝起きた時に、のどがヒリヒリ痛む
- 鼻の穴を意識して動かすことができない
- 唇を閉ざすと、あごのとがったところに“梅干”ができる
- 鏡を見ると、口が「へ」の字だ
- クチャクチャと音を立てて食べる
- いびきをかく
- 唇の厚さが上下で著しく差がある
- 受け口である
- 歯並びが悪い、または前歯が出ている
- 片方の歯で噛むくせがある
(Webサイト「暮らしのAll About/チビタス・子供のしつけ」より)
該当項目が多いようであれば、鼻呼吸の矯正をしたほうがいいかもしれません。2週間~4週間で矯正できるそうなので、下記のサイトを参考に実践してみてはいかがでしょうか。
【参考サイト】
●「暮らしのAll about /チビタス・子供のしつけ」
http://allabout.co.jp/gm/gc/184280/
川端真弓。フリーライター/薬膳アドバイザー。埼玉県所沢市在住。1986年に「無理なく無駄なく簡単エコロジー」を合言葉に、子育て中の主婦でも身近にできる環境問題を考えるサークルを発足。以来、無農薬栽培など風土に根差した生き方を模索中。現在は、写真と詞をコラボした新しい感覚のアート「PHOTOEMほちょう調」を広める活動にも携わっている。WEBサイトはこちら