デビットのサックスの音色に酔いしれる!
デビット・サンボーンをご存知ですか?
幼少の頃、小児麻痺にかかり、身体に障害を持ちながらも、たぐいまれな音楽センスと技術で、世界中の音楽ファンを持つ、優秀なミュージシャンです。
彼が奏でる楽器は、サックス。
指使いだけでなく、身体全体を使って演奏する楽器であるサックスは、誰もが憧れる楽器ですが、演奏するには高い技術が必要です。
小さい頃に、小児麻痺を患った彼は、指にも障害が残りました。
自らの境遇に心折れることなく、サックスに打ち込む日々が続きます。
サックスの調べは、誰もの心を打つ、たおやかで繊細な調べ。
世界中の人々を魅了し続けています。
デビット・サンボーンは、1945年7月30日、フロリダ州タンパ生まれました。
タンパよりセント・ルイスへ移った彼は、幼少の頃、小児マヒにかかり、医師のすすめでリハビリとしてアルト・サックスを始めるようになります。
その後、弱冠、15才の時に地元のブルース・バンドでプレイ。
その技術の高さと、彼独特の音色は、おっという間に評判を呼び、アルバート・キングなど、多くのミュージシャンとの共演していくこととなります。
ノース・ウェスタン大学や、アイオワ大学で、学術的にもさらに音楽を学び、サンフランシスコに移り住みます。
その地で、ポール・バター・フィールド・ブルース・バンドや、リトル・ミントン・バンドなどに精力的に参加。
1971年に、ニューヨークに拠点を移動。
ジャズの世界だけでなく、全世界的に有名なスティーヴィー・ワンダーや、デヴィッド・ボーイのグループに参加。
B.B.キングや、ジェイムス・ブラウン、トッド・ラングレンなどのレコーディングにも参加するなど、とにかく、誰もが憧れるトップ・スタジオ・ミュージシャンとして大活躍していきました!
ポール・サイモン、ジェイムス・テイラー、マイケル・フランクス、リンダ・ロンシュタット、カーリー・サイモン、チャカ・カーン、イーグルスなど、デビット・サンボーンのサックスを愛し、自らのレコーディングに参加してほしいとの依頼はひきもきらずに舞い込みます。
デビット・サンボーンがこれほどまでに、有名ミュージシャンから愛されるのは、彼の独特な音色にあります。
1975年には、ついにワーナー・ブラザーズと契約し、初の自身のアルバム『テイキング・オフ』を発表。
それをきっかけに、スタジオ・ミュージシャンとしてよりも、ソロ活動をメインとする音楽活動をスタートします。
大ヒットした『ハイダウェイ』『夢魔』で、ゴールド・ディスク、グラミー賞最優秀R&Bインストゥルメンタル賞を受賞。
ついに、トップ・サックス・プレイヤーとして君臨しました。
日本のグループともセッションが多く、何度も来日しています。
コンサート、ライヴでは常に超満員で、ジャズ・フュージョン・シーンでは一番の人気といっても過言ではありません。
日本のCM曲を担当したり、NHK朝のテレビ小説『ひまわり』の主題歌をカバーするなど、常に日本のファンを喜ばせてくれています。
デビット・サンボーンのサックス、是非一度、お聞きになってみてくださいね。
ライター:野間能子 医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。