しっかりみよう
障害用トレーニングソフト『しっかりみよう』
運動や学習、生活全般に困難さをお持ちになるお子さまの中でも、特に、『眼球運動能力』を訓練したいと考えるお子さまのためのケアソフトがあります。
大阪医科大学LDセンターのオプトメトリスト、奥村智人氏の指導もとで研究開発されたコンピュータソフトウェア『しっかりみよう』です。
『しっかりみよう』は、医療との連携から生まれた特別支援教育ソフトウェアです。
大阪教育大学名誉教授、特別支援教育士認定協会会長である竹田契一氏によると、最近の研究で、読み書きなどの学習や、運動でつまずく原因のひとつに、「見る力」の弱さがあることがわかってきました。
「見る力」である、しっかり見て、よく理解する力に弱さを持つお子さまは、視写や板書が苦手であったり、本読みで、同じ行を繰り返し読んでしまったり、球技が苦手であったりすることがあります。
『しっかり見よう』は、しっかり見て、よく理解する力に弱さをお持ちになられるお子さまをケアするための教育的訓練ツールとして開発されました。
『しっかりみよう』が、お子さまの自信回復の一助となることを願い、お子さまの健やかな成長を願う保護者、教師、専門家に普及する活動に取り組んでいます。
対象となるお子さまは、
・読みが非常に遅い
・同じところを繰り返し読んだり、読み飛ばしたりする
・ボール遊びや球技が苦手
・本を読むのを嫌がる
・文字のバランスが悪い
・模写・板書が苦手
・物をうまく見つけられない
・文字の順番を間違えて読む
などでお困りの方です。
このような様子が観察されるようでしたら、眼球運動が上手に行えていない可能性があります。
眼球運動能力は、トレーニングによって改善します。
『しっかりみよう』でできることは、学習や運動の基礎となる視機能を向上させることと、それによって自信を回復させることです。
学習障害やADHDそのものを治療したり、学習や運動、生活でのつまずきそのものを改善したりすることはできません。
機能が向上したことで自信を取り戻し、それが二次的によい効果をもたらすことはあります。
トレーニングの主たる目的は視機能を改善し、学習に必要な基礎能力を高めることです。
『しっかりみよう』でのトレーニングは、続けていかなければ効果、向上を期待することはなかなか難しいものです。
1日に8分のトレーニングをできるだけ毎日行うことが理想です。
お子さまが、毎日トレーニングをすることが難しい場合があるので、1日おき程度を目安に行っても良いでしょう。
まずは、自信を持つこと。
そこからはじめてみましょう!
※参考資料:
『しっかりみよう』
http://www.rigakukan.com/sikkari/items.html
ライター:野間能子 医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。