一般社団法人 日本障害者乗馬協会
馬とともに走ろう!『日本障害者乗馬協会』
秋になると、紅葉が楽しめるなど、山に出かける機会も多くなるかと思います。
ゆっくりと野山を歩きながら、草花を散策し、雄大な山の景色を見るのは、本当に素晴らしいことです。
ハイキングや紅葉狩りもいいものですが、馬に乗りながら、自然の中で過ごすことも、とても勇気義です。
『一般社団法人 日本障害者乗馬協会』では、障害をお持ちの方々が、乗馬を楽しむために、さまざまな取り組みを行なっています。
そもそも、障害をお持ちの方が、馬に乗ることは、古代ギリシャ時代には、すでに、実践されていました。
「紀元前5世紀には、戦争で傷ついた兵士を、馬に乗せることで治療していた」と、記述された文献が見つかっています。
馬は、単なる輸送の手段ではなく、人間の苦痛をやわらげ、お持ちの障害を軽減するための有効な手段として、世界中のさまざまな場所で利用されてきました。
馬に乗ることで、お持ちの障害が治癒の方向に向かい、総体的に健康が向上することは、多くの方々が賛同し、認めています。
今世紀初頭、英国のD.A.ハント氏と、O.サンズ氏が、最初に提唱した、『乗馬療法』、“Riding for Disabled”という言葉があります。
ハント氏は、オズウェストリー整形外科病院の創設者(1901年)であり、サンズ氏は、理学療法士でした。
自らの馬をオックスフォード病院へ持ち込み、患者たちを乗せ始めました。
二人によって撒かれた『乗馬療法』の種は、やがて各地で芽生え、今日では世界中に浸透しています。
彼らは、乗馬が、多くの障害をお持ちの方に、希望を与えることを信じ、将来、もっと多くの方に受け入れられることを願っていました。
英国ブリストルにある、『ウィンフォード整形外科病院』の院長、S.セイウェル氏も、『乗馬療法』の第一人者です。
1948年に、障害者乗馬の施設として公認された、最初の病院です。
障害者乗馬は、発足したイギリスにとどまらず、多くの国々で熱意ある人々の賛同を得てますます活発になっています。
日本で、さまざまな活動に取り組んでいるのが、『一般社団法人 日本障害者乗馬協会』です。
『一般社団法人日本障害者乗馬協会』には、馬の調教、レッスン方法、医療的対応などに関するアドバイザーが常駐し、さまざまな講義を行います。
乗馬を希望している方がお持ちの障害の状況に合わせて、
・どんなことに気をつけなければならないか
・どんなことは習得可能か
・どんなことをしてはいけないか
・どんな工夫をすれば、快適に乗馬できるか
などを、アドバイスしています。
その中から、障害を理解した形で、もっとも適した乗馬指導を行っているので、とても安心です。
引き馬や、常歩で乗馬するケースもありますが、それも、十分に興奮し、満喫できる体験ですし、体の機能回復や、健康増進に大いに役立つ場合もあります。
天気の良い日、乗馬にでかけてみてはいかがですか?
※参考資料:
『一般社団法人 日本障害者乗馬協会』
http://www.jrad.jp/p00.html
ライター:野間能子 医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。