ガイドヘルパー
カラオケやボウリングも!『ガイドヘルパー』
知的障害をお持ちの方の『移動』や『外出』の支援など、一般的に、『ガイドヘルプ』や『ガイドヘルパー』といわれている仕事やボランティアがあります。
知的障害をお持ちの方が、外出を望まれる理由はさまざまですが、病院や学校など、健康のためや仕事や勉学のための外出以外にも、「余暇を楽しみたい」という目的も存在します。
ガイドヘルパーの中には、こうした、知的障害をお持ちの方の余暇を支援されている『ガイドヘルパー』の方もいらっしゃいます。
週末に余暇を楽しむ方法として、カラオケやボウリングをすることがあります。
カラオケやボウリングを、知的障害をお持ちの方と楽しむときには、いくつかの心がける点があります。
カラオケでは、カラオケ店でのルールについて理解しているかどうか、事前に確かめておきましょう。
実際にカラオケ店を利用する際には、大声で歌うこと、同じ曲を何度も歌うこと、ドリンクやサイドメニューを頼むときの注意など、お互いが事前に理解しあっておく必要があります。
カラオケ店に行って歌うことはとても楽しいことで、一緒に喜びを共有できる手段にもなります。
障害をお持ちの方の中には、平日、作業所やデイサービスを利用されていることが多く、カラオケを利用するのは、多くの場合、土日や祝日になります。
混んでいてすぐに部屋に入れないことも多々あるため、この待ち時間を理解することが最初のポイントです。
楽しみにしているカラオケですから、「すぐに歌いたい!」という気持ちもあるので、その気持ちを共有したうえで、時間の過ごし方を考えます。
カラオケ店で、自分が持ってきたCDを流すことができると思い、CDを何枚も持参されているケースもあります。
自分のCDを流して、歌をうたうと考えていたからですが、初めて、カラオケ店を利用する方は、そこがどういう場所で、どのようなシステムになっているのが、丁寧な説明や必要です。
それは、健常者も同じですね。
支援学校に通われていらっしゃる方の中には、特に長い間、施設入所をされている場合は、カラオケを利用したことがないという方も少なくありません。
ワンドリンク制や、フリードリンク制についても、さまざまな社会のルールのひとつとして、丁寧にゆっくりと説明をするよう心がけましょう。
カラオケのリモコンの操作なども、説明をしたり手伝ったりすることが必要になります。
最近の機械は常に進化していますから、ガイドヘルパーの方も一緒に、その場で使い方を確認する気持ちでいるといいかもしれません。
ボウリングを一緒に楽しむ場合、知的な障害をお持ちの方が、初めて利用される場合には、ボウリング用の靴に履き替えること、ボールを選ぶなど、ルールがたくさんあることに戸惑われます。
ゆっくりと説明しながら、次回からも楽しく利用できるような支援をしていきます。
靴のサイズに関しては、利用者の方が把握していないこともあるので、ご家族や学校の方々など、事前に周りの人に聞いておきましょう。
『グループ外出』の中で、ボウリングを利用する場合は、順番などを説明することも大切です。
自分の順番ではないときに、ボールを投げてしまうとゲームになりませんから、ガイドヘルパーの方で、しっかりと伝えたり、お教えするようにします。
自分のボールが分からなくなることもあるので、人のボールを投げないよう、心配りが大切です。
ボウリングを楽しむときは、ボウリング店でのルール、投げるスピードや休憩について、服の調節についても事前の話し合いを持つようにしましょう。
知的障害をお持ちの方の余暇を支援することは、利用者とともに楽しみを共有することができる、やりがいのある仕事です。
『ガイドヘルパー』という仕事にも、社会的にも理解され、広まり、多くの方に認識されていくよう取り組まれています。
ボウリングやカラオケは、誰もが楽しめるイベントです。
大声で、なかよく、笑いあいたいですね!
※参考資料:
知的障害者ガイドヘルプ事例
http://www.suminouta.com/
ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。