暮らしやすい社会へ!『くれよんBOX』
暮らしやすい社会へ!『くれよんBOX』
障害をお持ちの方々が集い、手を取り合って仲間となり「当事者の立場から多くの人達に情報を発信していく活動がしたい」、「みんなが集って楽しめる場がほしい」という思いからスタートし、さまざまな活動に取り組んでいるのが『くれよんBOX』です。
『AJU福祉情報誌』の編集委員が中心となり、2001年から、小規模作業所として活動を続けています。
『AJU福祉情報誌』とは、「暮らしに役立つ、ちょっとワクワクすることがある、そんな情報を贈ります」をコンセプトに掲げて、平成 5年に創刊されました。
『AJU福祉情報誌』には、重い障害をお持ちになられる編集委員の方々が数多く関わられています。
「何かしたいけど、どうしたらいいのか・・・」、「なかなか踏み出す勇気が持てない・・・」といった、「初めの一歩」を踏み出そうとされている、重い障害をお持ちの方々に向けて、障害をお持ちの方がご自身の視点から体験談、旅行などの楽しい情報、福祉制度などの情報をわかりやすく掲載しています。
『くれよんBOX』の名前の由来は、いろいろな個性(色)の仲間(くれよん)がひとつの場所(BOX)に集う、という思いを込めて付けられています。
障害をお持ちの方々が集まり、それぞれの経験や情報を交換し、その情報をインターネットや冊子を通して、必要としている人たちに伝えていくこと、同時に、障害をお持ちの方々だけでなく、地域の人たち、自分の居場所を探している人、風とともに生きている人など、とにかくどんな人にでも来てもらえるような場所を作って、多くの方々に提供することを目的に活動を行っています。
日本全国には、障害をお持ちの方々が活躍されている作業所がたくさん存在しています。
作業所と一言でいっても、活動内容は作業所ごとにより本当にさまざまです。
そういった意味では、『くれよんBOX』は、いわばIT系サイバー作業所(?)とでも表現すればいいのでしょうか。
・街の情報屋活動として、毎日の福祉ニュースの更新、福祉制度情報やバリアフリー情報などを配信すること。
・街の寺子屋活動として、パソコン教室や料理教室を運営し、多くの方々に門戸を開放していること。
・街の縁側提供活動として、『くれよんCAFÉ』の運営、参加型イベントの企画運営などのイベント活動への取り組み。
・街のバリアフリー調査と調査結果の発表により、より住みやすい街への取り組み。
・『くれよんミニギャラリー』の企画・運営による、アート活動への寄与。
・WEBページの作成による情報収集、発信。
・はがき・名刺などのデザイン制作、プリント業務。
・絵はがき・カレンダーなどのグッズ販売
など、仲間と共に話し合い、街とともに自分たちの技術を活かした活動ができるよう、フレキシブルに取り組むことで多くの方々を巻き込んだ流れを起こしています。
もちろん、『くれよんBOX』の運営も障害をお持ちの利用者の方々自らが行い、明るく、居心地の良い、『誰もが気軽に立ち寄れる:まちの縁側』を目指して、元気に活動しています。
ついつい立ち寄ってしまいたくなる、魅力的な場所ですね。
※参考資料:
特定非営利活動法人『くれよんBOX』
http://www.crayon-box.jp/index.htm
ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。