もうひとつのオリンピック『デフリンピック』
もうひとつのオリンピック『デフリンピック』
『デフリンピック』をご存知ですか?
『デフリンピック』とは、聴覚障害者の世界規模スポーツ大会のことで、「デフ(聴覚障害者)」と「オリンピック」を組み合わせた言葉です。
障害者のオリンピックとしては4年に一度「パラリンピック」が開かれていますが、聴覚障害者は参加が認められていません。
他の障害に比べて、身体能力が高いという理由です。
一方で、バレーボールのような集団競技においては、意志の疎通が重要となってくるため、オリンピックのようなレベルの高い大会への出場は困難になります。
こうした中で、戦前より、「世界ろうあ者競技大会」が4年ごとに開催されていましたが、2001年のイタリア大会からIOC(国際オリンピック委員会)より承認を受け、「デフリンピック」に改称されました。
『デフバレー』とは、デフ(聴覚障害者)によるバレーボールのことです。
チームメイトの声、審判の笛の音、ボールをはじく音などが聞こえない状態でプレーをします。
一般社団法人 日本デフバレーボール協会が主催する大会として、『デフカップ』や『ビーチカップ』が開催されています。
また、最高峰の国際大会としては『デフリンピック』や、さまざまな世界選手権などが行われています。
インドアは6人制、ビーチバレーは2人制で行われ、それぞれコートや用具、競技形式など一般のバレーボールのルールと同じです。(ネットの高さ:男子2.43m、女子2.24m)
『デフカップ』とは、『デフ(聴覚障害者)』+『カップ(大会杯)』を組み合わせた造語で、聴覚障害者のみで行われる大会のことです。
2001年からスタートし、年に1回開催されています。
『一般社団法人 日本デフバレーボール協会』主催による6人制バレーボール大会を、デフカップ(正式名称ジャパンデフバレーボールカップ)と称します。
国内で行われる聴覚障害者向けの大会としては、『全国ろうあ者体育大会(9月)』、『全国障害者スポーツ大会(10~11月)』と並び、国内で行われる聴覚障害者向けの全国規模の大会を『デフカップ』といい、開催規模は300〜400人にもなります。
7月~8月は、ブルガリアで『第22回夏季デフリンピック』が開催されるため、金メダル獲得に向けて、日本代表選手は、日々練習にトレーニングに励んでいます。
また、『一般社団法人 日本デフバレーボール協会』では、『聾学校全国大会(チャレンジカップ))も、オープン競技として開催しています。
40歳以上の方を対象にした新規大会など、会員のニーズに応えて、あらゆる世代の方にデフバレーボールを楽しんでいただけるよう、更なるサービスの向上とデフバレーボールの環境整備等に努めています。
『デフバレー』を理解して、頑張る日本代表選手に、熱い応援を送りたいですね!
※参考資料:
『一般社団法人 日本デフバレーボール協会』
http://jdva.jp
ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。