指導員の資格取得とは?『障害者スポーツ指導員の資格』
指導員の資格取得とは?『障害者スポーツ指導員の資格』
スポーツの秋が到来し、さまざまな場所で競技大会が開催されるシーズンになってきました。
日々の練習で鍛え上げた技術を、大きな大会で競い合うことにより、体力的にも精神的にもひとまわり大きくなるたくましさを養う時期でもあります。
2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催が決定したことも重なり、障害をお持ちの方々のスポーツも、ここ近年、以前よりも増して注目されるようになってきました。
競技環境が整えられることにより、競技人口が増し、観戦する観客も多くなり、切磋琢磨する技術力がたかなることで、世界ランクも上昇をみせています。
後継者を育てる上で、競技が盛り上がりをみせることはとても大切です。
ですが、それと同時に、競技の指導員を育てることにも力を入れていくべきでしょう。
障害をお持ちの方のスポーツを指導されている方のことを、『障害者スポーツ指導員』といいます。
『障害者スポーツ指導員』の活動内容は、スポーツを通して、障害をもつ人たちに体を動かすことの楽しさを伝えたり、身体能力の向上、さらにスポーツ技術の上達をめざして指導するアドバイザーとしての活動です。
そして、財団法人日本障害者スポーツ協会が認定する『障害者スポーツ指導員』の資格は、そのスキルを証明する日本で唯一の資格です。
『障害者スポーツ指導員』の資格には、初級・中級・上級の三段階あり、中級以上の取得者が対象となるスポーツコーチの資格もあります。
<障害者スポーツ指導員の種類>
・初級スポーツ指導員:18歳以上で、障害者にスポーツの指導をおこなう人
・中級スポーツ指導員:初級スポーツ指導員として、2年以上の指導経験を有し、都道府県レベルにおいて障害者のスポ一ツ指導をおこなう人
・上級スポーツ指導員:中級スポーツ指導員として3年以上の指導の指導経験を有し、障害者のスポーツ指導に、専門的知識と技能、並びに、高度な指導技術を身につけ、ブロックレベルにおいて、指導者も含めて指導をおこなう人
・スポーツコーチ:中級スポーツ指導員、又は、上級スポーツ指導員として、相当な経験を有し、特定競技の専門的技術の指導と活動組織の育成や指導をおこなう人
『日本障害者スポーツ協会が実施する指導員養成講習会』、『日本障害者スポーツ協会の指導のもと地方公共団体等が実施する指導員養成講習会』、『日本障害者スポーツ協会が認定する大学・短大・専門学校等のカリキュラム』のいずれかの研修を修了後、日本障害者スポーツ協会に資格取得を申請することが必要です。
初級・中級・上級と3段階ある『障害者スポーツ指導員』の資格のうち、初級であれば経験は問われず指定科目の履修だけで取得できるため、多くの福祉系・医療系・体育系の大学・短大・専門学校が養成施設の認定を受けて資格取得をバックアップしています。
少数ですが中級以上の資格取得が可能な学校もありますし、各地の障害者スポーツ協会をはじめとする関連団体でも講習会を開いていますので、こちらを利用して『障害者スポーツ指導員』の資格を取得することも可能です。
指導員として競技をサポートし、スポーツの素晴らしさと感動をともに喜び合ってみてはいかがでしょうか。
※参考資料:
『フクマナネット』
http://www.fukumana.net/d_licens/licenspage/syogaisports.html
ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。