暮らしから見直そう『大人の発達障害の治療法』
暮らしから見直そう『大人の発達障害の治療法』
子どもの頃には気づかなかったり、大人になって仕事を始めてから徐々にそうなのではないかと思ったりする障害として『大人の発達障害』が取り上げられるようになってきました。
良かれと思ってやっていながらも、職場での人間関係をゆがめる原因になったり、遅刻やケアレスミスなど、気をつけていてもどうしても守れないことがあったり、しつこく相手のミスを攻め続けるなどしていると、一般的な仕事環境では馴染んでいくことが厳しいでしょう。
自身の心掛けで治していければいいのですが、実は子供の頃に発見されなかったり、症状が軽度であった大人の発達障害ではないかという見解も少なくありません。社会生活を続けていくためには、医師の治療を受け、日常生活を見直しながら、『大人の発達障害』の治療を取りいれていくことが大切です。
大人になって初めて『発達障害』の診断をうけ、治療を開始する場合は、環境を調整することなどの『心理社会的治療』と『薬物療法』が用いられています。
<日常生活の中で発達障害を治療する方法>
・指示は短く、簡潔に出してもらうことで、記憶の保持につなげる
・言いたいことは、時間をおいて熟考してから、人に伝える
・計算や書類作成などの苦手なことは、誰か他の方に補助を頼むようにする
・大失敗したことは、それ以降、「してはいけないこと」のルールに加えていく
・困ったときには、自分を過信せずに、家族や友人を頼る
<大人の発達障害のための日常生活を改善する方法>
・壁に貼るポスターやテレビの音量など、集中の妨げになる事柄をとりのぞく
・イライラした時には、一人になれる場所を確保しておく
・メモ帳や携帯電話のアラームなど、忘れないためのツールをうまく活用する
・予定を共有ボードに書き出すなどして、家族に一声かけてもらえるように依頼する
・出かける際に必要なものは、置く場所を決めておいて、必ずそこで管理する
<まわりの方々の理解を得る方法>
・自分の特性を説明して、面倒でも何度も注意してもらえるようにお願いする
・作業の締切の期日が近くなったら、一声かけてもらえるようにお願いする
・自分を過信して安請け合いすることなく、必ずまわりに相談してから返事をする
『大人の発達障害』をケアする方法は、子どもの発達障害をケアする際の親の心掛けを参考にしているものも少なくありません。また、たとえ、大人の発達障害と診断されていなくても、日頃からケアレスミスが多く、人間関係がうまくいっていない方も取りいれると、改善していく要素も含まれています。
自分の状況を素直に把握し、社会生活を快適に過ごしていく努力をいつも忘れないでいたいですね。
※参考資料:
『ADHDの治療』
https://adhd.co.jp/
ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。
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