マロッシ・アルファベットを利用した『視覚障害者のためのスマートフォン』

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マロッシ・アルファベットを利用した『視覚障害者のためのスマートフォン』

 

 電波がきているところであれば、手のひらの上で、情報を得ることができる『スマートフォン』。利用者は全世界で広がっています。指先で画像をなぞるだけで使うことができ、知りたい情報を知りたい場所で検索することが可能です。とても便利な道具として、今や、どんなところでも『スマートフォン』を使用している方を見ることができます。

 

 視覚に障害をお持ちの方も、『スマートフォン』を使えるようになる取り組みが行なわれています。「dbGLOVE」は、視覚障害者や視聴覚障害者が、スマートフォンを扱い、多くの人々とコミュニケーションを取ることを可能にするシステムです。イタリア人の考案したこのシステムは、『マロッシ・アルファベット』を基にして、手のひらにマッピングしたアルファベットを利用し、視覚に障害のある人が快適にスマートフォンを使えるように開発されました。

 

 『マロッシ・アルファベット』とは、最も利用されているブライユ点字法の、代替手段となるものです。エウジェニオ・マロッシというイタリア人によって考案され、視覚にハンディキャップをお持ちの方によって使われています。この『触覚アルファベット』は、指骨を用いて時計回りに手のひらの上に文字を配置し、触ったり、つねったりして、文や言葉をつくります。翻訳するためのテクノロジーを使用せずに、人の手を取り、対話相手にメッセージを伝える仲立ちとして役立つと考えられています。

 

 「dbGLOVE」とは、これを用いたグローヴのことです。左手に付け、センサー等によって、人とスマートフォン、スマートフォンと人といった、双方向のコミュニケーションを可能にします。

 

Photo by digitpedia

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 「ブライユ点字ディスプレイと比べると、習得するのが簡単で2倍速く済みます」と、社会問題のための応用技術研究を行う非営利団体、Qirisの共同創設者ニコラス・カポルッソは説明しています。「移動中にも使えることはいうまでもありません。そして、コストは決定的に低くなります。ブライユ点字ディスプレイに3,500ユーロかかるとしたら、こちらは290〜350ユーロです」とコメントしています。

 

 彼は何年もの間、電子工学のエンジニアからモバイルアプリの開発者まで、プロジェクトの推進に必要な専門家たちと仕事をしてきました。ようやく今、プロトタイプが完成し、軽量化しつつある状態です。

 

 労働力と経済面で研究を推進するために始まった資金集めのキャンペーンでは、単なる寄付から、商品の購入まで、さまざまな種類の出資が準備されており、開発キットや、パッド、利用準備のできたグローヴ、さらにグローヴとともに機能するアプリのプリインストールされたスマートフォンを購入することができます。

 

 技術的には、iOSで機能するアプリを開発するうえで問題はないのですが、特に、製品を可能な限り手に入れやすくしたいと考えていると、カポルッソ氏は語ります。「スマートフォン付きのパックの場合、iPhoneを採用したら、コストは必然的にずっと高くなるでしょう」と語っています。

 

 彼は、兵役代わりの公共奉仕活動の間に、さまざまな障害をもつ人々と接しました。dbGLOVEは、聴覚と視覚に障害のある人々を孤立させているこの問題に対する、彼の解決策なのです。コストを抑えたいと願うのは、このプロジェクトが、障害が最も深刻なところ、つまり発展途上国に届くようにしたいからです。

 

 先進機械やプロジェクトを全世界的に運用するために、技術者や開発者がどのような選択を行い広めていくか・・・、技術力と共に常に問われている課題ですね。

 

※参考資料:
WIRED
http://wired.jp/2013/12/12/dbglobe/

ライター:野間能子 ノーマ・プランニング。医療・スポーツ・美容・飲食など、ライフスタイル全般のプランニング、編集・執筆、商品企画などを行う。

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